私の実家では、学期末に祖父母の家に通知表を持っていくとお小遣いをもらえました。
内容が良かった、悪かったというものでもなく、毎回「よく頑張ったね~」と無条件に褒めてもらっていました。
だから、うちの娘もその名残で通知表を持って行くと祖父母からお小遣いをもらっています。
その時の感覚は、おこずかいのために頑張るんではなく、恒例行事のような感じで何とも思いません。むしろお小遣いをもらえてラッキーって感じです。
でも、これから先、「お金やご褒美をもらうために勉強する」のはちょっと違うのかなぁ~と感じています。
以前にも紹介いした「学力の経済学」もとても参考になりました。
一例ですが、勉強をして良い成績をとったらご褒美を出す場合と出さない場合で、どっちが熱心に勉強するかの実験結果ものっています。
結論から言えばご褒美を出さない方がご褒美ありの子よりも成績が良かったというものです。
お小遣いをあげて勉強させるやり方はNG?
確かにモチベーションアップのためにお小遣いなどをあげて頑張らせるのは、短期的な効力があります。
「○○やったらこれあげる!」
と言えば、親は、やる気を出した子どもを見て
「やっとやる気を出してくれた~」
と一安心することでしょう。
勉強だけではなく、運動会やマラソン大会、習い事などの練習でもそうです。
しかし、気をつけないといけないことは、ご褒美やお小遣いがないと頑張らなくなる子もいるということです。
ご褒美をあげないとがんばらなくなることも
物が目標になってしまうと、勉強の楽しさに気づきにくくなることもあります。
スイッチのために・・・
ソフトのために・・・
お金のため・・・
物が欲しいからテストを頑張る。
テストのためだけの、勉強ってつまらないですよね。
ご褒美やお小遣いは、もちろん、頑張ったことへの対価にもなります。
大人だって、仕事のモチベーションに給料という対価が必要だし、うれしいものですよね。
始めはそれでモチベーションアップにつながることもありますが、ご褒美やお小遣いという対価がないと頑張れないというのは、なんとも悲しいことです。
それに、子どものモチベーションが続きません。
物が手に入れば目的が達成されてしまうからです。
性格によっては、ご褒美の新鮮味がなくなり、ご褒美がいらないから頑張らないということになる可能性も・・・
欲しい物がない子も、ご褒美で釣ることは難しいかもしれません。
それとは逆に、「頑張るから○○ちょうだい」というよう催促されて困るということも・・・
勉強は、苦行ではない!努力することは自分のため
勉強がお小遣い稼ぎになるのも避けたいところです。努力することは、自分のためという事に気づかせてあげたいものです。
そして勉強は、「苦行でも何でもなく、楽しいことなんだよ」って教えるのが子どもを伸ばすには大切だと思います。
もしくは、学ぶ楽しさを自分でものにする必要があると思うのです。
- 好きな勉強がみつかった
- 苦手が得意になった
- 勉強したことが役立つ
- 頭がいい認定を友達にされた
- テストでいい点がとれてうれしい
- お友達よりわかる!
こんな些細なことが、勉強の励みになったりするはずです。
物でつるよりも、長い目で見て、本人には価値のあることかもしれません。
結果ではなく過程で評価するのがおすすめ
子どもが小さいうちは、勉強する習慣が大切です。
私は、それがなかったから苦労しました。小さいうちは小中のうちは、テスト前に勉強するだけでいい点数をとっていたんです。
しかし、高校になって、勉強する習慣がなかったので、みるみる学力は下がっていき、受験生になったころには下から数えた方が早かったような気がします。だから、進学のために焦って勉強をした記憶があります。
とはいえ、勉強することは嫌いではなかったです。好奇心が強かったので今でも色々知識を吸収することは好きです。
自分の経験から、小さいうちから学習習慣を付けることを意識しています。
つまり、アウトプットのテストの点数や試験の結果ではなく、
- 毎朝〇分勉強したこと
- 本を読んだ
などのインプットの習慣を褒めて評価するようにしているのです。
褒めるだけでも良い!上手なご褒美を
ご褒美は、「やる気」を引き出す最初のきっかけでしかありません。
それが、効果的にモチベーションにつながればいいと思います。
努力したことに対してご褒美をあげるのに効果的なのは、アウトプットよりもインプットに対してご褒美をあげることです。
それは、言葉だけでもいいし、物を買ってあげてもいいでしょう。
そこは、ご家庭の判断でいいと思うのです。ただ、努力した過程を褒めるのがポイントなのです。
通知表や勉強でおこずかいをあげるのは、けっしてNGではありません。上手に褒めて、やる気を伸ばしてあげたいものですね。