20日に最終回をむかえた「逃げるは恥だが役に立つ」という新垣結衣主演TBS系のドラマがとても面白かったです。
なんと瞬間最高視聴率31%というから驚きです。
なぜ面白かったのか私なりに分析してみます。
私は、ドラマが大好きでほぼ毎日見ているのだが、一番話題を奪ったのが「逃げ恥」という印象でした。
星野源の「恋」の振り付けダンス「恋ダンス」もyoutubeで8100万回も再生されて小さい子供から大人までたくさん真似しています。
うちの子供たちもドラマは見ていないのに恋ダンスは踊れるという不思議さ。学校や保育園で流行っているそうです。
今年の忘年会の余興候補ナンバー2なこと間違いありません。
たぶん一位は(ピコ太郎)でしょう。だから、今日は逃げ恥がこれほどまでに共感された理由についてたくさん語りたいと思います。
逃げ恥がヒットした理由
たぶん、こうです。
- 恋ダンスがとてもキャッチーでエンドロールまで見入ってしまう
- 広い世代に愛されたドラマだった。(設定・出演者・パロディー)
- ムズキュンポイント満載(世代によって違う)
- パロディーも古い番組のものが多かった
- 出演者:星野源の新たな魅力
広い世代に愛された理由
契約結婚という雇用関係。そこから始まる恋物語。
各世代がハマった理由
子供⇒ 恋ダンス見たい~
独身の人⇒ 恋物語として、恋ダンス
結婚前後⇒ 恋物語、結婚後こんなことやあんなこともあるもんか~、恋ダンス
結婚後の人⇒ 恋物語、不器用なふたりがかわいい、そしてゆりちゃんの大人の恋が気になる~、生活の不満も共感
逃げ恥の設定も面白い
結婚をビジネスとして考える二人が事実婚をする事からこのドラマがスタートします。
当初は、雇用主(平匡)と従業員(みくり)という立場で物語がはこびます。
昨日の最終回では、結婚生活が「303号室カンパニー」という会社にみたてられ繰り広げられます。みくりと平匡は、共同責任者というたちばで共働きとして再出発をする事になりました。
ふたりは、定期的に率直な意見交換をかわしていきます。生活をするうえで大切なルール作りをするのです。
でも、ルールを作っても人間だから完璧にこなせるわけでもありません。
決めたからには完璧にこなしてほしいという思いと決めたのに何でやってくれなかったのかという不満がすこしずつお互いにたまっていくのです。
みくりは、生活のささいなイライラを平匡に当たるようになって「なりたい自分からどんどん遠ざかっていく」という自己嫌悪に陥るシーンがあります。
結婚生活、旦那の不満、旦那のごまかし、主婦の不満などなどをとてもコミカルに伝えてくれました。
そして、結婚生活を続けるために大切なものをみくりと平匡は見つけて、ちょっと変わっている性格のお互いを尊敬し励まして仲を深めていくという内容でした。
結婚に否定的な若者へのメッセージ性
昔であれば家族をもって一人前という世の中だったけれど、今はそうでもないです。
家族という選択肢を選ばない人も増えています。
離婚率も上昇しているから自分が幸せでいられないなら離婚するという選択肢を選ぶ人も増えています。
結婚していないからととやかく言われずらい時代にもなってきています。
でも、逃げ恥では両親への思いやりで「偽装結婚」を選んでいくのです。
両親世代は、まだまだ家族をもって一人前世代ですからね。
今の若者は、自由に個として生きる事を容認する動きがどんどん浸透してきて、なおかつライフスタイルの多様化で結婚するという事があまり魅力的に見えないのかもしれないですね。
物語では、平匡もリストラされて職を失います。世の中にはお金もないし結婚できないという方がいるでしょう。
でも、平匡は、リストラされてプロポーズをしちゃうんです。ちょっとずれてますよね。(そこがいいのですが。)
でもそれにたいしてみくりは、「好きの搾取です。」と言って怒ります。
みくりは、リストラされてお金がないから結婚してただ働きになると感じてしまったのでしょう。
逃げ恥の設定では、そもそもが労働契約なんだから当たり前です。
みくりだってプロポーズされた事はうれしかったはずです。
でも、結婚によって幸せになれるよってことをちゃんと教えてくれる内容でした。
逃げ恥は、結婚後の幸せイメージを提供してくれた
みくりの叔母役:ゆりちゃん(石田ゆりこ)も、ずっと一人で一生過ごしていくと決めたバリバリのキャリアウーマンのアラフィフとう設定です。
とってもかっこいい。芯があるけど、姪っ子をかわいがるちょっと天然な役です。
何でも一人でできるから結婚しとけばよかったなぁ~と思いつつもしていない、自立しているので一人を満喫しているのです。
そこでドラマで感じた結婚にたいするイメージを書いてみたいと思います。
結婚に対するいいイメージ(みくりと平匡さんから感じた)
- 安心
- 幸せそう
- 支えあえる
結婚に対する悪いイメージ(ゆりちゃんや風間くんから感じた)
- 自由が減る
- 気を遣うのが疲れる
- 忍耐
一般的にも同じような事が言われています。家庭環境や周りの方の影響が大きいと思います。
親が結婚して家族として幸せそうに暮らしていれば幸せなイメージをもてると思いますし、結婚している同僚から愚痴ばかり聞いていたらいいイメージも持てません。
でも、同僚が結婚について愚痴を言うのは仕方ない事だと思います。
幸せな事ばかり言ってたらノロケてると思われてそれこそひんしゅくを買ってしまいます。
だから、”いつかは結婚したい”という気持ちがあっても”絶対に結婚したい”という確定にはならないのが現代人(参考:厚生労働省平成25年版厚生労働白書 -若者の意識を探る-を参考にしてください。)なのでしょう。そうした時代背景が生んだドラマともいえます。
逃げ恥の中では、結婚したらこういう問題がでてくるんだよ!という内容と共に解決法もさりげなく教えてくれました。
例えば、みくりは今までは仕事だから(お金をもらっている)家事も完璧にこなしたと言っていました。でも仕事ではなくなれば清潔であれば完璧ではなくてもいいと思っているとも言っていました。
普段の家事は仕事じゃないし、完璧な部屋をキープするモチベーションを維持する事って難しいです。
わたしだって部屋のすみのホコリまで言われたら胃がキリキリしちゃいます。
物語では、平匡は、ちゃんと理解を示してくれました。
結婚生活では、家事の労働対価はない事はわかっています。だけど、感謝もされず当たり前の事と思われると腹が誰だってたつのです。
家事は、仕事じゃない仕事なんです。認めてくれるのは家族だけなんだから、ちゃんと認めて感謝を表現してほしいのです。
そんな事を理解して、家事をやっている主婦に感謝を忘れない夫ばかりなら、家事をやらされてる感たっぷりの全国の主婦たちを救えるのに・・・
パロディーネタがとっても毎回楽しみだった
逃げ恥では、毎回おもしろいパロディーネタがあります。みくりは、妄想が得意な女の子です。
最終回は、星野源さんも出演していた真田丸のオープニングテーマでしたね。
予想通りでした!!家事の分担を布陣とかけて面白かったです。
これも毎回楽しみにしていたひとつでした。どんなパロディーをやってくれるのかなぁ~って。
平匡家族(妄想)は、サザエさん風に名前がすべて魚系の名前でした。
他の回では、情熱大陸にはじまりプロフェッショナルをからめたり、NEWS23とか大改造!!劇的ビフォーアフターとかEテレの2355とかエヴァ風のやつとかとにか、米の選挙を彷彿させるものとか林先生からの金八とか
細かくぶっこんでくれました。(笑)
私でも知らないっていう時代のものまであったりして・・・ザ・ベスト10とか101回目のプロポーズ風とかオリンピックの選手になってみたり、何でも鑑定団になってみたり、家政婦はみたのネタや新婚さんいらっしゃいとかね。
とっても撮影大変だろうけど見てるこっちは毎回期待しちゃいました。
クオリティーもなかなかでしたね。新婚さんいらっしゃいの衣装がほんとそんな感じ~って笑えました。
気になる方は、検索すればでてきますよ2回目見る方は、そんな事も気にしながらこれもあったねぇ~と探しながら見るのもおすすめです。
パロディーのもとネタの年代も幅広い。だからこそ、広い世代に愛されるドラマになったのかもしれませんね。
私の逃げ恥への感想
本当に逃げ恥ロスがでるのもわかります。
毎週楽しみでした。
かわいいかわいいだけじゃなかったのもいいし、かつての月9のようなキュンキュンだけじゃないのもいい。
そして「ムズキュン」なんて言葉も飛び出したけど本当に不器用なみくりと平匡にむずがゆい思いでいっぱいでした。
応援型ドラマとでもいいましょうか。本当に応援したくなるんです。
真面目で誠実な男、平匡は不器用だけど優しいというとてもいい人です。合コンに行ったら「いい人」で終わるタイプの人です。
でもそいう男が見せる嫉妬心や下心にもキュンキュンした人も多かったと思います。かわいい~って。
星野源さんの新たな魅力発見って感じでもあります。
積極的に女性にアプローチできない男の人には、勇気を与えたでしょう。
私は、平匡の話方が好きでした。オタクっぽいけど違うような。容姿もだんだん不思議とかっこよく見えてくるし。
みんなが、平匡さんの事スキになったんだと思います。
自由な選択がもたらした社会問題を伝えたドラマというとらえ方もできます。今の時代を上手に表現しているドラマでした。
さらに、結婚して思いが通じ合って性格にダメなところがあっても支えあって行けば幸せだよっていう事も教えてくれました。
お互いの欠点をやさしく励まして合える夫婦って素敵だな~とも思いました。結婚て素敵だなぁ~て思えるドラマでもありました。
実際の生活だと、忙しさから家事がおろそかになったり、お互いやる事をいちいちチクチク言ってしまったり優しくなれない事が多い中
不器用なみくりと平匡がそんな”優しくなる事”を教えてくれるドラマでもありました。
前提には、お互いを認めて思いやりの心を持つという事です。
まだ見ていない方は、ここでみられます。ドラマ観るなら<U-NEXT>
ぜひみてくださいね。おすすめです。
そんな事を思いながら、我が家も夫婦円満に暮らせるように思いやり、思いやり!で2017はいきたいと思います。
思いやりって疲れる・・・けどね。汗